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PC-Webzine "from DIS" (2019年)

2019年10月号

PARTNER TOUR 運行管理者不足で悩む運送業界にロボット点呼でイノベーションを起こす

東日本エリア
株式会社ナブアシスト

トラックやバスなどを運行する運送事業者には、国家資格を持つ運行管理者による運転者の点呼業務が義務付けられている。しかし、他の業界と同様、人手不足などによって運行管理者の負担が重くなってきた。そうした状況に対して、ロボットを利用したロボット点呼で革新を起こそうとしているのがナブアシストだ。

DX支援を新たな取り組みに

赤城山からのからっ風に吹かれる群馬県前橋市に本社があるナブアシストは、システムの導入提案から保守、そして、運送や小売、公共向けの独自ソリューションの提供を行う総合情報サービス事業者だ。常務執行役員 池田裕二氏は「特定の市場を掘り下げて事業を推進するニッチャー企業として、オンリーワンを目指しています」と同社を紹介する。

IT業界を起点に企業全体がデジタルトランスフォーメーション(DX)の渦に巻き込まれている中、同社は企業のDXを促す新たな商材の開発・提供に取り組んでいる。「今期(7月から)は、攻めの分野としてDXに関連したソリューション提案を推進していきます」と営業統括部 飯田三起也氏は説明する。

その取り組みの第一弾として同社が市場に発表したのが、ロボット点呼「Tenko deunibo」だ。「すでに、運送業界の救世主として注目を集めているソリューションです」と飯田氏はアピールする。Tenko de uniboとは、どのようなソリューションなのだろうか。

点呼業務をロボットが代替

トラックやバスなどを運行する運送事業者は、運転者(乗務員)が乗務して良い状態かどうかを判断するための点呼が義務付けられている。本人確認やアルコールチェック、体調管理・確認、伝達事項などを乗務前と乗務後に実施する点呼は、運行管理資格(国家資格)を持つ運行管理者が行わなければならない。

「運行管理者の有資格者は約60万人ですが、専任で働いているのは15万人ほどと言われています。点呼に加えて運転者の乗務割作成や休憩・睡眠施設の保守管理、運転者の指導監督などを担う運行管理者の業務は多く、人手不足と高齢化によって負担が重くなっているのです。」(飯田氏)

運行管理者一人ひとりの負荷が高まる中で、正確な点呼業務の実施による安全運行を実現させるためにはどうすればよいか。導き出されたのが、ロボットを利用した点呼ソリューションのTenko de uniboだった。

「Tenko de uniboは、ロボットが点呼業務を支援してくれるソリューションです。ロボットの液晶画面に表示される指示に従って操作することで、本人確認やアルコールチェック、免許証チェック、体調管理、指示伝達などが行えます。点呼終了後には、自動的に記録簿も作成します。最終的なチェックは人間が行いますが、ほとんどの点呼業務をロボットが代替してくれるので、運行管理者の負担を大幅に軽減できるのです」(池田氏)

すでに運送業界で大きな話題を集めているTenko de uniboは、トラックやバス、タクシー、航空など、点呼業務が義務付けられている運行事業者全てに対して提案チャンスがある。「月額利用料のサブスクリプション型で、ロボットとクラウドサービスを組み合わせて提供されるTenko de uniboは、今後、乗務員教育コンテンツや労働時間の可視化を実現するメニューなど、新たなサービスをどんどん追加していく予定です」と飯田氏は展望を語る。

  • 常務執行役員 池田裕二 氏

  • 営業統括部 飯田三起也 氏

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