PC-Webzine "from DIS" (2025年)
2025年12月号
多くの企業のIT運用では、複雑化と属人化が大きな課題となっている。デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、オンプレミス環境とクラウド環境が混在するハイブリッドクラウド構成が一般化しているが、これらを一貫してモニタリングできるツールは限られており、複数の監視ツールを併用せざるを得ない状況が続いている。また、障害発生時には熟練のエンジニアによる高度なトラブルシューティングが必要となるため、運用が属人化しやすい。こうした課題に対し、WhaTapが開発し、国際テクノロジーセンターが提供するオブザーバビリティツール「WhaTap」が有効な解決策となる。
オンプレ・クラウドを問わない監視
国際テクノロジーセンターは、インフラ構築・運用やクラウド移行の支援、建設コンサルタント事業を展開している企業だ。そうした事業を展開する同社は、WhaTapが開発した「WhaTap」を提供している。
WhaTapは、アプリやデータベース、サーバー、ログ、Kubernetes、クラウド、コンテナ、Webブラウザーなどを一元監視可能なオブザーバビリティツールだ。その豊富な監視対象について、国際テクノロジーセンター 執行役員 IT統括本部 ビジネスソリューション事業部長 栗田高宏氏は次のように経緯を語る。「当社では、WhaTapの日本法人の設立以前からWhaTapの取り扱いを開始しています。WhaTapは当初、アプリレイヤーの監視機能のみを備えていました。しかし、日本市場ではインフラレイヤーの監視に対するニーズが高かったため、WhaTapがその監視機能を追加開発しました。その結果、インフラレイヤーからアプリレイヤーまでを統合的に監視できる体制が整いました」
WhaTapの優位性は四つある。一つ目が、監視頻度の高さだ。WhaTapでは、アプリやサーバーなどに対して、5秒に1回という秒単位の監視を行っている。リアルタイムで障害を検知でき、迅速な対応を実現する。二つ目が、常時記録だ。アプリの実行履歴やシステムの状況を、ドライブレコーダーのように常時記録・保存しており、障害発生時にはその直前の状況を巻き戻して確認できる。障害発生時点のサーバーやネットワークの状態を詳細に把握可能だ。三つ目が優れたユーザビリティだ。ダッシュボードは全て日本語で表示され、必要な項目があらかじめ作り込まれている。他社のモニタリングツールの多くは、ゼロから自分で構築する必要があるが、WhaTapは初期セットアップが完了した状態で提供されるため、導入が容易だ。また、不明点があれば韓国のWhaTap本社と日本語によるサポートチャットをリアルタイムで行える。四つ目が、SaaSとオンプレミスの双方に対応している点だ。企業の運用形態やセキュリティポリシーに応じた柔軟な導入が可能だ。
新人でも障害の原因を特定可能
WhaTap導入のメリットを、国際テクノロジーセンター IT統括本部 ビジネスソリューション事業部 インフラソリューション部 部長 長谷川真也氏は次のように語る。「従来の運用では、障害が発生した際に、熟練のエンジニアがさまざまなログを収集し、それらを時系列で並べ替えた上で、トランザクションIDなどのキーを使って突き合わせるという徹夜作業が発生していました。WhaTapは、こうした熟練のエンジニアが徹夜で行っていた作業を代行します。その結果、新人でも数回のクリックで障害の原因を特定可能になります。運用が特定の人材に依存しなくなるとともに、工数の削減も期待できます」
最後に栗田氏は、ダイワボウ情報システム(DIS)に対する期待を「全国にさまざまなパートナー企業を持っているDISさまの力を借りることで、認知度向上を進めていきたいですね」と語った。
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執行役員
IT統括本部
ビジネスソリューション事業部長
栗田 高宏 氏 -
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IT統括本部
ビジネスソリューション事業部
インフラソリューション部 部長
長谷川 真也 氏
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