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PC-Webzine "from DIS" (2025年)

2025年11月号

PARTNER TOUR 教員の「できたらいいな」をカタチにした「学びパートナー支援」

教員は授業やその準備、校務に加え、放課後は部活動の指導、さらには保護者対応など、日々多岐にわたる業務を抱えている。そのため長時間労働や休日出勤による、心身への負担は大きい。さらに、過大な業務量と複雑化する校務によって、本来子どもと向き合う時間が削られてしまうことも課題である。こうした学校現場における課題を解決するのが、遠鉄システムサービスが提供する「学びパートナー支援」だ。

児童生徒の状況を多面的に把握

遠鉄システムサービスは、企業や官公庁、教育機関に対してICTソリューションを提供している企業だ。そうした事業を展開する同社は、学校・教員の業務におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を伴走型で支援する「学びパートナー支援」を提供している。

同サービスの提供開始の背景を、遠鉄システムサービス 教育営業部次長 兼 教育デジタル課長 青島一樹氏はこう語る。「当社運営のICT支援員業務の変化があります。ICT環境が整い、教員が端末やアプリの操作に慣れたことで、ニーズが操作支援から校務支援に変化しました。そうした中、当社は『Google for Education』などを共通の仕組みとして整備し、属人化や異動の影響を防ぐことを目指しました。この考えをカタチにしたのが学びパートナー支援です」

学びパートナー支援は二つのサービスを展開している。一つ目は「教育ダッシュボード」だ。文部科学省が推奨する教育ダッシュボード活用事例を基に開発されており、児童生徒の心身の状況を把握できる「こころレポート」や、「Google Workspace for Education」の各アプリの利活用状況を可視化する「利活用状況ダッシュボード」といったテンプレートを提供する。テンプレートはほかにも、学習や学級目標の振り返り、学校生活やいじめ実態に関わるアンケート、学級編成など、約50種類から選択可能だ。

二つ目が「簡短ライブラリ」だ。Google フォームに回答された内容を基に、面談のスケジュールを自動調整し提案する「面談日程調整ツール」や、Google スプレッドシートの名簿情報を基に席替え案を作成してくれる「スマート席替えツール」といった、授業準備や校務・事務作業を効率化し、負担軽減を実現するツールを約20種類提供する。これにより、児童生徒と向き合う時間をより確保できるのだ。

教員のニーズをサービスに反映

学びパートナー支援の優位性について、遠鉄システムサービス 教育営業部 教育デジタル課 彦坂知里氏はこう語る。「小中学校の教員の実態や意見、要望を反映しています。当社ではGIGAスクール構想第1期から約4年間で、延べ2万2,000回に及ぶICT支援員による学校訪問を実施しました。こうした取り組みを通じて学校現場のニーズを的確に把握し、サービスに反映しています。教員の『できたらいいな』という声や日常業務の小さな困りごとをシステム化することで、教員の働き方改革に寄与し、教員が実感できる業務負担の軽減と新しい取り組みを可能にする環境づくりを実現していきます」

最後に青島氏は今後の展望について、次のように述べた。「今後は、地域の企業さまとの連携を強化することで、全国の教育委員会や学校への展開を進めます。また学習データに加えて生活に関するデータを統合し、評価や指導を支援する仕組みを構築することで学校現場のDXを支え、学びの環境の一層の充実に貢献していきます」

  • 教育営業部次長
    兼 教育デジタル課長

    青島 一樹 氏
  • 教育営業部
    教育デジタル課

    彦坂 知里 氏

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