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PC-Webzine "from DIS" (2022年)

2022年04月号

PARTNER TOUR 二酸化炭素濃度の可視化で換気対策を強化「CO₂ モニタリングシステム」

国内で初の新型コロナウイルス感染者が確認されてから約2年が経過した。依然として感染拡大の勢いは止まらず、このような状況下で事業を継続していくためには、消毒や検温の実施、3密(密閉・密集・密接)の回避などの徹底した感染防止対策が欠かせない。その中でも重要な対策の一つが、「換気」である。コンピューター・ビジネスが提供する室内の二酸化炭素濃度を可視化できる「CO₂モニタリングシステム」は、コロナ禍で求められる換気対策にうってつけの製品だ。

徹底した感染防止対策で運営

世界各地で猛威を振るう新型コロナウイルス。国内では2020年1月に初の感染者が確認されてから、感染者数は全国的に増加した。コンピューター・ビジネスが本社を構える北海道は、全国で最も早く新型コロナウイルスの感染が広まった地域だ。2020年2月28日には、北海道における独自の「緊急事態宣言」が発出され、感染拡大の防止措置が取られた。

こうした状況を踏まえ、北海道内の店舗や商業施設などでは、営業時間の短縮や休業が行われた。それはコンピューター・ビジネスも例外ではなかった。同社は、ソフトウェア開発、システム運用・保守業務のほか、地域事業の推進として、「ばんえい競馬」の場外発売所(7拠点)と「ホッカイドウ競馬」の場外発売所(1拠点)の委託運用や競馬支援業務などを担っている。不特定多数の来客で賑わう場外発売所は、一時的に休業を行った。「営業再開に伴い、消毒ディスペンサー、飛沫防止のビニールカーテン、複数人を同時に計測できる検温カメラシステム、感染防止対策の注意喚起を表示するデジタルサイネージなどさまざまな感染防止対策を導入しました」とコンピューター・ビジネス 西館 学氏は当時を振り返る。

数値で安全性を証明

感染防止対策を講じていく中で、課題も生じたという。「室内における感染リスクの一つが『換気の悪い密閉空間』です。こまめな換気が対策として有効ですが、冬場は寒さが厳しく、換気が不十分になることもあります。適切な換気を行うためには、室内の空気環境を把握する必要がありました」と同社 及川雅文氏は話す。

そうした感染防止対策の経験を通して開発されたのが、室内の二酸化炭素濃度を可視化する「CO₂ モニタリングシステム」である。二酸化炭素濃度の計測には、ラトックシステムの「Wi-Fi CO₂センサー」を活用する。Wi-Fi CO₂センサーを室内に設置し、二酸化炭素濃度を計測、収集したデータは同社のデータセンター(CBDC)で分析処理を行う。計測データはPCやタブレット、モニターから確認できる。複数台のセンサーを設置している場合は、集約して管理も可能だ。「ラトックシステムさまと秘密保持契約を結び、技術協力を得ながらCO₂モニタリングシステムの開発に取り組みました。本システムは、共聴設備を利用することで施設内のテレビへの表示もできます」(及川氏)

CO₂モニタリングシステムを活用して目に見えない二酸化炭素濃度を数値化することで、適切なタイミングで換気が行えるようになる。実際に導入した施設では、1,200ppm前後と高かった数値が、500ppm前後に減るという効果もあったという。数値を来客にも公開すれば、安全な空間であることの証明にもつながるだろう。「今は検証段階ですが、当社の親会社である旭川電気軌道の路線バスを利用して移動体に設置できるモデルの開発を行っています。また、二酸化炭素濃度に応じて換気設備の自動運転を行う『換気連動システム』の開発などにも取り組んでいます。CO₂モニタリングシステムを公共施設から自治体、民間企業まで幅広く展開し、社会課題の解決に貢献していきます」と西館氏は意気込みを語った。

  • 地域事業推進部
    部長

    西館 学 氏

  • 地域事業推進部 事業推進課
    課長代理

    及川 雅文 氏

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