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PC-Webzine "from DIS" (2019年)

2019年11月号

PARTNER TOUR 緊急地震速報を補強してピンポイントで震度予想 地震発生時に設備や機器を制御して被害を抑制

西日本エリア
株式会社エーアイシステムサービス

ビジネスにおけるリスクは多岐にわたるが、地震などの自然災害は国内の企業に共通のリスクである。しかし対策に決め手がないのも事実だ。そこで自然災害のリスクが高い東海地区で企業防災、地域防災に貢献するエーアイシステムサービスは、地震発生時に立地点に対してピンポイントで精度の高い予想震度を配信し、現場ごとに有効な対策が講じられる企業向け緊急地震速報システム「Ai-SYSTEM」を提供している。

震度をピンポイントで予想

プロジェクトリーダー 小穴 久仁氏

エーアイシステムサービスは愛知工業大学における研究成果を事業化した、同校公認第一号のベンチャー企業だ。同社は東海地域で発生する自然災害を見据えた企業防災、地域防災を支援するさまざまなサービスを提供しており、その中心となるのが企業向け緊急地震速報システム「Ai-SYSTEM」だ。

Ai-SYSTEMは気象庁が発表する緊急地震速報と同社独自の地震観測情報を組み合わせることで、立地点ごとにピンポイントで高精度な予想震度を配信するなどのサービスを提供している。エーアイシステムサービスの小穴久仁氏は「地震の揺れの大きさは立地点の地盤に応じて異なります。例えばため池や谷などを埋め立てた土地は地盤が緩く、揺れやすいという特徴があります。そうした土地は周辺と比べて強く揺れる可能性があり、その場所に立地する建物は地震対策を強化する必要があります」と指摘する。

Ai-SYSTEMでは地質の専門家が企業の工場やオフィス等の立地点の地盤を判別し、地震発生時の震度をピンポイントで予想して情報配信する。さらに予想震度と実際の震度のズレを計算アルゴリズムに反映することで、精度向上にも努めている。

緊急地震速報の利活用を促進

ピンポイントで予想された震度は全社一斉に緊急放送するだけではなく、共有モニターへの表示や業務で使用しているPCの画面への表示など、業務の現場に応じて最適な配信方法が選択できる。小穴氏は「設備の稼働音が大きな工場内など緊急放送が聞こえにくい場所では、共有モニターやPCへの表示と併用することでより確実に情報を伝達できます」と説明する。

表示端末(S740-D)を使用することで緊急放送機器をはじめ生産設備やエレベーター、自動ドア、フラッシュライト、各種報知器などを制御することも可能だ。例えば設備に供給する燃料を遮断したり、エレベーターを停止させたり、電子錠を施錠・解錠したりするなどの制御が行える。

緊急地震速報で地震発生をいち早く把握しても、避難などの行動をする猶予はごくわずかしかない。そのため震災の被害を最小限に抑えるには日ごろの避難訓練も欠かせない。Ai-SYSTEMは企業や大学などでの避難訓練にも活用できる。その際、例えば緊急放送を流して放送が聞こえにくい場所を把握できるなど防災対策や防災マニュアルの不備を改善できる。

小穴氏は「Ai-SYSTEMは東海地区の製造業や教育機関を中心に35企業・団体に導入されており、100拠点以上に配信しています。システムの提供だけではなく企業や団体の防災対策、防災マニュアルの作成、防災訓練の実施などに関するコンサルティングサービスの提供、緊急地震速報の活用方法の提案も行っています」とアピールする。

エーアイシステムサービスではAi-SYSTEMのほかに被害想定に応じた従業員・取引先のリスクレベルの把握、帰宅困難者支援、備蓄品保有量の最適化支援、企業独自のハザードマップ作成など企業防災における事前対策を支援する「Ai-Map」や、会社からの連絡や災害情報をスマートフォンで確認できる「Ai-Mobile」、地盤条件や土地改変歴より地震および気象災害リスクを診断する「自然災害リスク診断」などのサービスも提供している。

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