PC-Webzine "from DIS" (2019年以前)
2018年02月号
ギガクラスの大容量データを高速に遅延なく安全確実に送受できる専用線のメリットは広く知られていますが、共有回線に比較した価格の高さも周知の通りです。しかし昨年、従来の専用線の通念を打ち破る低価格の専用線サービスが登場、専用線環境は新たな時代に入りました。低価格の専用線サービス「Lux Line Private」を運用するドヴァの井口和彦マネージャーにお聞きしました。
まず話題の専用線サービス「Lux Line Private」の価格を。
ICT営業統括本部 マネージャー 井口 和彦氏
一例を上げますと、1Gbpsで通信距離10kmの場合、初期費用が28万5千円、月額費用が9万8千円です。10Gbpsだと通信距離10kmで初期費用が58万5千円、月額費用は24万8千円です。通信距離は最長40km程度を想定しており、距離によって初期費用は変わりますが、月額費用は変わりません。オフィス間、キャンパス間、病院間などさまざまな拠点間を、高速光ファイバーによって1対1でダイレクトに接続します。(※通信距離は実際の光ファイバールートの距離なので拠点間の距離と異なる場合があります)
専用線を格安で提供できる理由を教えて下さい。
大手通信事業者をはじめ鉄道事業者や道路事業者など、光ファイバー網を敷設している事業者には、予備用に保有しているが使っていない光ファイバーが数多くあり、これをダークファイバーと称しています。光ファイバーを全国レベルで自前で敷設するには膨大なコストが必要ですが、空いているダークファイバーを利用することで格安の大容量通信サービスが可能になります。
空いているダークファイバーを借りれば良いのですか。
その通りですが、ダークファイバーを商用に利用するには解決すべきさまざまな問題があります。まずA拠点からB拠点までの専用線をお客様が発注したとして、AからBまでを直結するダークファイバーがうまい具合にあれば良いのですが、そうでない場合はさまざまなダークファイバーを調べて目的に応じた専用線になるようにダークファイバー同士を接続していく必要があります。ダークファイバーはもともと予備用ですので、これを保有する事業者としてもそのビジネス化は考慮されておらず、ダークファイバー情報はなかなか見え難いところがあります。目的とするルートに近いダークファイバーの情報を一つ一つ丹念に調べて、これを保有する通信事業者と地道に交渉していく作業が必要で、ルートの確保に必要なダークファイバーがすべて揃わなければサービスは開始できません。この作業には技術力に加えて経験とノウハウが必要で、弊社ならではの分野だと感じています。
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