PC-Webzine "from DIS" (2025年)
2025年09月号
デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴い、企業のデータセンター需要が急速に高まっている。大切な情報資産を守っていくためには、高いセキュリティを実現しているデータセンターを利用したい。しかし、データを失うリスクはサイバー攻撃だけではない。故意の破壊といった人為災害のほか、地震や台風のような自然災害でもデータを損失してしまう可能性がある。そこで活用したいのが、セコムトラストシステムズが2025年10月にオープンする、フィジカルセキュリティとサイバーセキュリティを両立するデータセンター「セキュアデータセンター TC4」だ。
セキュリティと環境配慮を両立
セコムトラストシステムズはセコムのグループ企業として、データセンター、安否確認サービス、認証サービス、情報セキュリティ、ネットワーク、クラウドサービスの六つを柱に事業を展開している。同社は現在東京エリアでデータセンターを三つ運営しており、四つ目のデータセンターとして2025年10月にオープン予定なのが「セキュアデータセンター TC4」だ。
セコムトラストシステムズ 技術本部 SDCサービス1部 第1グループ 主任 板谷裕子氏は、セキュアデータセンター TC4のオープンを決めた背景をこう話す。「現在、企業のデータセンター需要が非常に高まっています。さらには技術の革新やグローバル化が急速に進み、予測不可能な出来事が頻発する時代の中で、いかにお客さまの資産を守るかが重要になっています。そこで当社は、企業の多様なニーズに応えるため、フィジカルセキュリティとサイバーセキュリティを強化したデータセンターの設立を決めました。セキュアデータセンター TC4は、高いセキュリティと環境への配慮を両立したデータセンターを実現しています」
ハイブリッドクラウドも実現
セキュアデータセンター TC4の特長は主に三つある。
一つ目は高い信頼性だ。セキュアデータセンター TC4は、水害や液状化の可能性が低い土地に位置している。また設備面では、最大級の地震を想定し、安定した復元力が特性の免震装置を採用しており、災害に強いBCP拠点として機能する。
二つ目は高度なセキュリティだ。24時間365日の有人体制で、フィジカルセキュリティとサイバーセキュリティの両面から対策を行い、顧客の情報資産を保護する。またセキュアデータセンター TC4は、セコムオリジナルの「セコムAIカメラ」「セコムAI行動検知システム」の機能を組み合わせた監視カメラシステムを導入している。万が一施設内で人が倒れたり、破壊行為が行われたりしても、すぐに検知して対処を行うのだ。
三つ目はハイブリッド接続だ。セコムグループのアット東京が提供するクラウド接続サービス「ATBeX」によって、セキュアデータセンターTC4の顧客のIT環境とメガクラウドをシームレスに接続可能だ。ハイブリッドクラウド環境をスピーディーに実現できる。
最後にセコムトラストシステムズ ソリューション営業本部 プロフェッショナルサポート営業部 部長 今村崇志氏は、セキュアデータセンター TC4を次のようにアピールした。「自社のデータをセコムという日本の事業者に預けられるので、データ主権を気にするお客さまに評価してもらえるのではないかと考えています。加えて、大規模な案件にも対応が可能です」
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技術本部
SDCサービス1部 第1グループ
主任
板谷 裕子 氏 -
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ソリューション営業本部
プロフェッショナルサポート営業部
部長
今村 崇志 氏
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