PC-Webzine "from DIS" (2024年)
2024年12月号
近年、情報漏えい事故が多発している。情報漏えい事故のターゲットとなっているのが、大企業の取引先である中小企業だ。中小企業は専任のIT担当者がいない、かけられる予算が少ないといった影響で、セキュリティ製品の導入ができていないケースが多い。そのためPCのローカルデータが保護されておらず、PCの盗難や紛失が発生すると情報漏えいにつながってしまう。中小企業におけるIT人材不足と情報漏えいの二つの課題を解決するのが、インストラクションとZenmuTechが協業で提供する情報漏えい対策ソリューション「デジタルサポートオンライン for ZENMU Virtual Drive」だ。
顧客ごとに最適なサポートを提供
インストラクションは中小企業を中心に、セキュリティサービスなどのクラウド構築、運用、サポートを行う企業だ。そうした事業を展開する中で、暗号鍵を用いないデータ暗号化技術「秘密分散技術」を用いたセキュリティ製品を提供するZenmuTechと提携した背景を、インストラクション 取締役 執行役員 辻村 大氏は次のように語る。「情報漏えい事故の頻発に伴い、中小企業でもセキュリティへの関心が高まっています。しかし中小企業は、専任のIT担当者がいない、または予算が少ないといった課題があり、セキュリティ製品の導入に二の足を踏んでいるケースも多いです。こうした中小企業のお客さまに対してセキュリティ製品の導入を支援するために、当社は安価で優れたセキュリティ製品を提供しているZenmuTechさまと協業し、PCデータの情報漏えい対策ソリューション『デジタルサポートオンライン for ZENMU Virtual Drive』の提供を開始しました」
デジタルサポートオンライン for ZENMU Virtual Driveは、インストラクションのサポートプラットフォーム「デジタルサポートオンライン」と、ZenmuTechのPCのローカルデータ保護ソリューション「ZENMU Virtual Drive」を組み合わせたソリューションだ。デジタルサポートオンラインを通じて、ZENMU Virtual Driveの導入や運用の相談、インシデント対応を行う。そのため専任のIT担当者がいない企業でも、情報漏えい対策を実現できるのだ。
デジタルサポートオンラインは、専用のWebサイトを通じて、情報漏えいやバックアップといった顧客の経営課題の解決を支援するサービスだ。有識者が複数人で問い合わせ対応に当たるため、顧客ごとに最適な支援を行える。インストラクション 営業部 営業推進課 課長 阿部直紀氏は「デジタルサポートオンラインは、問い合わせ内容の進捗状況や履歴を一元管理できます。問い合わせを行うだけで、ナレッジとして構築可能です」とアピールする。
将来的な脅威にも対応可能
ZENMU Virtual Driveは、データを単体では意味を持たない複数の分散片に分けて保護する秘密分散技術を活用することで、PCのデータを保護するソリューションだ。PCに作成された仮想ドライブのデータを分割してPCとクラウド上に分散配置する。クラウド上の分散片に接続するとデータが利用可能となり、アクセスを停止するとデータが利用不可能となるのだ。ZenmuTech 取締役CMO(兼)営業推進部部長 阿部泰久氏は、ZENMU Virtual Driveのメリットについてこう語る。「データは自動的に仮想ドライブへ保存されるため、データの保護に当たりユーザーは特別な操作を行う必要がありません。通常通り業務を行うだけで情報漏えい対策を実現できます。さらに、新たな脅威として台頭するとみられる量子コンピューティングによるハッキングにも対抗可能です」
最後に辻村氏は「ダイワボウ情報システム(DIS)さまの販路を通じて、製品を拡販していきたいですね」とDISへの期待を語った。
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インストラクション
取締役
執行役員
辻村 大 氏 -
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インストラクション
営業部 営業推進課
課長
阿部 直紀 氏 -
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ZenmuTech
取締役CMO
(兼)営業推進部 部長
阿部 泰久 氏
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