PC-Webzine "from DIS" (2026年)

サイボウズのグループウェア「kintone」は、プログラミングの知識がなくてもノーコードで業務アプリを作成できる。さらに、チーム間での情報共有を円滑にし、業務の効率化を支援する。しかし、kintoneの活用が進む中で、「カスタマイズにかける時間を減らしたい」「使い勝手を向上させ、作業効率をさらに高めたい」「kintoneを全社展開し、データ活用の文化を醸成していきたい」といったニーズが顕在化している。こうしたニーズに応えるのが、JBCCが提供しているkintoneのプラグインセット「ATTAZoo＋」と、kintoneと「Dropbox」を連携する「ATTAZoo Connect for Dropbox」だ。

JBCCはクラウドサービスを中心に、システムの設計から構築、運用までを一貫して提供する企業だ。そうした同社は、「kintone」をより便利に活用するための機能を実装したプラグインセット「ATTAZoo＋」を提供している。ATTAZoo＋はマウス操作でkintoneの機能を拡張でき、従来必要だったJavaScriptやCSSによるカスタマイズが不要になる。その結果、現場での業務改善や作業効率化を手軽に実現できるのだ。

プラグインは四つのカテゴリーに分類され、合計で17種類が用意されている。一つ目のカテゴリーは「入力補助」だ。kintoneのデータ入力を正確かつ効率的に行うためのプラグインが充実している。二つ目のカテゴリーは「表現補助」だ。画面の使いやすさや視認性を大幅に向上させるプラグインを取りそろえている。三つ目のカテゴリーは「アプリ内データ更新」だ。レコードやステータスを効率的に更新できるプラグインを提供している。四つ目のカテゴリーは「アプリ間データ更新」だ。複数のkintoneアプリ間でデータ連携や同期を自動化し、業務効率を高めるプラグインを備えている。

特にユーザーから評価が高いプラグインについて、JBCC ソリューション事業 JBSW製品開発 プロダクト企画グループ 杉山貴之氏は以下のように語る。「二つあります。一つ目が、レコード一覧画面上に専用の検索窓を設置する『簡易検索＋』です。kintoneの標準機能では検索を行うために5ステップが必要となりますが、簡易検索＋を使えば、検索までの手順を2ステップまで減らせるため、検索の利便性が大きく向上します。二つ目が、入力時に任意のコードを自動採番可能な『自動採番＋』です。kintoneの標準機能でもレコード番号は自動採番されますが、これは単なる連番であり、業務で使いづらいという課題があります。自動採番＋を使えば、単なる連番だけでなく、文字列や日付、連番を組み合わせた企業独自の採番ルールを業務に合わせて設定でき、こうした課題を解決してくれます」

杉山氏は続けて「お客さまが安心してATTAZoo＋を利用できるように、JBCCグループとして万全のサポート体制を用意しています。操作、技術、および問題切り分けに関する質問に対して、解決までしっかりとフォローします」とATTAZoo＋の優位性について語る。

またJBCCでは、kintoneと「Dropbox」を連携させるソリューション「ATTAZoo Connect for Dropbox」も提供している。「kintoneにはストレージ容量の制約があり、特に建設業などではCADデータや設計図など大容量ファイルのやりとりが多く、容量超過への不安が課題となっています。ATTAZoo Connect for Dropboxは、kintoneアプリに添付されたファイルを自動でDropboxへ保存・管理できるため、こうした課題の解決につながります。現在はDropbox連携のみですが、今後はほかのクラウドストレージサービスとも連携することで、ユーザーの利便性を向上させていきます」（杉山氏）

最後に杉山氏は、今後の展望について次のように語った。「kintoneを使い続けると、アプリ数が指数関数的に増えていき、管理の破綻を招きます。こうした課題に対し、ATTAZoo＋にガバナンス系のプラグインを提供する予定です。誰が今どんなアプリを使っているのかを把握できる仕組みや、権限レベルの管理を強化します。さらに、個人情報を含むアプリでエクスポートができてしまうリスクを検知する機能も備え、セキュリティとガバナンスの両面で安心して利用可能な環境を整えていきます」