PC-Webzine "from DIS" (2024年)

従業員が数十名規模の中小企業だと、専任のセキュリティ担当者や情報システム担当者を置けない場合が多い。そのため十分なセキュリティ対策ができず、不正アクセスの被害を受けてしまったり、社内ネットワークが遅くなっても改善策が分からなかったりするといったことが起きてしまう。中には自社で起きているネットワークの問題に気付かず、安全性や通信速度に課題を抱えたまま業務を続けてしまうケースもある。それらを解決するのが、スターティアが提供する、システムエンジニアによるリモート診断を行うサービス「リモートネットワークセキュリティ診断」だ。

スターティアはミッションに「存続と成長に寄り添う」を掲げ、中小企業の課題解決に役立つセキュリティ機器の販売や、通信トラブルの訪問サポートサービスをはじめとした多様な事業を展開している。そうした中で、より中小企業の通信環境やセキュリティの課題に寄り添うために提供しているのが、社内ネットワークのリモート診断を行うサービス「リモートネットワークセキュリティ診断」だ。

スターティア マーケティング部 営業推進グループ 部長 照井賢史氏は、リモートネットワークセキュリティ診断の提供を開始した背景を次のように話す。「本サービスは、当社の協力会社が行っている業務を一部発展させ、当社で内製化したものです。サービス開始前は、当社の営業担当者が単独で顧客先に赴き、ネットワーク環境の改善に向けた機器を提案していました。しかし『セキュリティに不安があるが、具体的にどんな対策をしたいかは決まっていない』のように、自社の課題を漠然としか把握できていない状態では、機器の導入に踏み切れないお客さまが多くいました。そこでお客さまが納得して機器を導入できるように、中小企業のネットワークに関する課題の具体化を、営業活動と併せて行うサービスを始めました」

リモートネットワークセキュリティ診断は、スターティアのシステムエンジニアが顧客のPCに遠隔でログインし、社内ネットワークの確認を行うサービスだ。確認前に顧客からネットワークの悩みをヒアリングし、その悩みに沿った診断を実施する。本サービスでの診断はスターティアの営業担当者との商談時に行うので、顧客はシステムエンジニアから悩みに対するアドバイスを受けた後、その場ですぐにスターティアの営業担当者から技術的な解決策につながる提案を受けられるのだ。

相談内容は「Wi-Fiが頻繁に切れてしまう」といった通信に関する悩みから「不正プログラムの対策がしたい」などのセキュリティの悩みまで、幅広く対応可能だ。顧客が具体的な悩みを持っていない場合は、ネットワーク環境全体の診断も行える。

照井氏は、リモートネットワークセキュリティ診断を受けるメリットをこう話す。「本サービスによって、顧客は今まで見えてこなかった社内ネットワークの課題が見えてくるようになります。システムエンジニア目線でアドバイスするので、課題に対する客観的な意見を伝えられる点も大きな特長です」

続けて照井氏は「従業員規模が小さく、専任のセキュリティ担当者や情報システム担当者が置けない企業には、ぜひリモートネットワークセキュリティ診断を受けてもらいたいです。実際に社内ネットワークのセキュリティを確認したところ、ウイルス感染が発覚した事例があります」とアピールする。

照井氏は、リモートネットワークセキュリティ診断の展望を次のように語る。「まずは当社と直接取引をしているお客さまを中心に、本サービスをさらに多くの企業へ展開していきたいです。本サービスを通して、中小企業のネットワークに関する課題を解決します」

最後に照井氏は、サービスの展開に向けたダイワボウ情報システム（DIS）への期待を「本サービスは今後、当社やDISのパートナー企業さまにも、当社から提供するサービスとして扱ってもらいたいと思っています。その際に、DISさまが持っている全国のパートナー企業さまとのつながりを活用していきたいです」と語った。