PC-Webzine "from DIS" (2022年)

鈴与シンワートは、物流など七つの分野に事業を広げる鈴与グループに属し、東京を拠点に各種ITビジネスを展開する。 14年前、グループ保有の拠点を活用して自社保有データセンター「S-Port」を開設し、ハウジングサービス、ベアメタルサーバ、IaaSなどのITインフラ環境提供からITインフラ構築、基幹業務システムの開発や各種業務パッケージ導入までシームレスに対応可能なS-Portサービスの提供を開始した。今回は、サーバーのハウジングからIaaS、SaaS、DR対策、ハイブリッドクラウド構築まで広範囲にサポートするS-Portサービスを紹介する。

データセンター＆クラウドサービスを提供するS-PortサービスとS-Portが担う事業領域を、鈴与シンワート クラウドサービス事業本部 プラットフォーム・サービス事業部 副事業部長の坂本健太郎氏はこう説明する。「サーバーのハウジングを包括的に担う『S-Port データセンターサービス』をベースに、ベアメタルサーバなど多様な製品を『S-Portクラウドサービス』として展開しています。元々、プラットフォーム・サービス事業部で提供していたIaaSやサーバーのITインフラ基盤に、アプリケーションの開発部隊、WebサービスのSaaSを展開する部隊が開発したサービスを組み合わせて提供し、ITインフラ構築から運用、各種アプリケーションの提供まで、お客さまのビジネス基盤を担うサービスを強化しています」

S-Portデータセンターサービスの利点について、坂本氏はこう続ける。「データセンターは東京23区内に2カ所、北陸、大阪、九州、沖縄と全国各地に展開しているので、拠点近隣のデータセンターにお客さまのサーバーを委託できます。高度な耐震構造と堅固なセキュリティを備え、データセンターに求められるファシリティを安全・安心に提供します。オペレーターが常駐してサーバーなどの状態を常時監視し、多様な運用サービスを提供します。万一の障害時も迅速な対応で、お客さまの事業継続を支援します」
データセンターサービスのほかにも、S-Portサービスは多様なITインフラサービスを提供している。例えば、柔軟にカスタマイズ可能なIaaS環境を提供する「S-Port Cloud V Series」がある。「仮想マシンの電源OFF／ON」機能を備える専用ポータルサイト、クラウドサーバー本体や仮想環境への攻撃防御を行うファイアウォール機能を有し、24時間365日の監視運用を提供する。

ハイスペックな物理サーバーで柔軟にシステム運用を行える「S-Port ベアメタルサーバ」も利用可能だ。10GbEx2のネットワークインターフェースを備え、「East-West トラフィック（サーバー間の水平方向通信）」の増加にも対応し、サーバー間ネットワークのボトルネックを軽減する。

サポートするシステムの形態はオンプレミスかクラウドの2択にとどまらない。「当社各種サービス間の接続だけでなく、お客さまのオンプレミス環境や外部クラウドサービスへのシームレスな接続を可能にするサービス『S-Port X（クロス）コネクト』も提供しています。当社のS-Portサービス間での連携に加え、オンプレミス環境や外部クラウドサービス、閉域網、 SD-WANを経由したセキュアな接続も可能です」と坂本氏は語る。

同社 クラウドサービス事業本部 プラットフォーム・サービス事業部 プラットフォーム・セールス 倉茂竜也氏は、S-Portサービスの提案ポイントをこう語る。「ハイブリッドクラウドサービスの提供など柔軟な体制を取りつつ、クォーターラックやハーフラックといったサービスも取りそろえています。ITインフラ基盤の運用管理に課題を抱える中小企業に最適なサービスやソリューションを提案・提供できます。ぜひお気軽にお問い合わせください」