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DIS School Innovation Project 教育長インタビュー
千葉県 柏市
-2015年6月号-
千葉県柏市
デジタルとアナログの融合による“教員にとってのより良い授業”と“児童生徒にとっての良い学び”をめざして
千葉県内で教諭、教頭、校長経験途中に教育委員会の指導主事、学校教育課長、部長を経て平成24年10月から現職につかれた河原 建(かわら たけし)教育長に柏市の先進的なICTを活用した教育への取組のこれまでとこれからについてうかがいました。
柏市教育委員会
教育長 
河原 健 氏

昭和25年生まれ 茨城県守谷市出身千葉大学卒業後、昭和48年より千葉県内中学校教諭、教頭、校長を経験。途中、柏市教育委員会の指導主事、学校教育課長、学校教育部長を務める。平成24年10月より現職。
柏市DATA
  【都道府県】千葉県
  【郡】柏市(隣接する自治体:松戸市・我孫子市・野田市・鎌ヶ谷市・流山市)
  【人口/世帯数】409,447人/171,965世帯(平成27年4月1日現在)
  【小・中学校数】小学校42校、中学校20校
  【児童・生徒数】児童21,547人、生徒10,023人(平成27年4月1日現在)
  【備考】柏市は県の北西部に位置し,平成17年3月に沼南町と合併し,平成20年に中核市となる。
 
現場教員の声からスタートしたICT活用
―中核都市である柏市の教育の特徴とICT活用の推進についてお聞かせください。
小学校42校、中学校20校のほとんどが1中2小の校区です。中学校区の地域コミュニティにおいて、地域行事などを通しての小中連携など地域のつながりが自然なかたちで実現しています。その礎となるのが、昭和50年に始まった地域教育会議で、それは平成20年度から全ての中学校区で設置された「ふるさと協議会」につながっています。

柏市の教育基本方針「みんなでつくる魅力ある学校 〜学びの確保 学びを支える組織 学びの支援〜」の実現にむけて、「学ぶ意欲」と「学ぶ習慣」を育み、学力向上はもとより、いじめ・不登校対策に取り組むために柏市独自の教職員の配置などの学校支援体制の充実を図っています。

ICTを活用した学習の推進もそのひとつで、平成18年度から教員一人一台のPC整備と全普通教室への実物投影機と学校に1台の電子黒板整備を開始し、わかりやすい授業の実現にむけて、日常的なICT活用を推進してきました。さらに平成24年度からのICT機器更新においては、校務支援システムを導入。中学校には普通教室を無線化し、天吊り式のプロジェクタの設置を、小学校には普通教室への電子黒板機能付きプロジェクタの常設と同時に、全学年の算数と5・6年生の社会科にデジタル教科書を導入し、さらなるICT活用の推進を実現してきました。加えて、平成11年から継続的に市独自で配置しているITアドバイザーの存在が大きく、今年はベテラン4人にさらに2名増員することで支援体制を強化し、各校での日常的にICTを活用した授業実践をさらに促進するねらいです。

柏市の比較的早い時期からのICT機器導入の取組は、先進的な現場教員の新しい学びの発想やチャレンジ意欲を教育委員会が連携支援する体制でスタートしたものです。今後も、学校現場の状況を的確に把握して、多くの現場教員の利用度を高めるICT機器選定やネットワーク環境整備を重視していきたいと考えています。
 
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