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DIS School Innovation Project 教育長インタビュー
石川県 内灘町
-2015年4月号-
子どもたちが自ら課題を見つけ、考え、
表現する力を身につけるために
―ICT活用の可能性と展望―
 
ICTは21世紀型スキルの養成に有効なツール
―今回のDIS School Innovation Projectに参加されたねらいと成果は何ですか。
前述の二つの事業の取組みノウハウを活かしつつ、町内に5校ある小学校のうち残りの3校すべてを実証研究校とすることで、内灘町におけるICT教育の機会の公平性を図るために参画しました。

具体的な目的は、@教員のICT活用指導力の向上、A児童生徒の思考・判断・表現力等の21世紀型スキルや情報活用能力の向上による教育の情報化の推進です。

低学年の児童には主に電子黒板を活用した学習への意欲を喚起する取組みを、中学年にはデータについての考察など、学習のねらいを達成する活動でICT機器を活用しました。さらに高学年では、電子黒板を活用したプレゼンテーションで相互に意見を交わし、思考を共有することによる学習の深まりがみられました。

また学年を問わず、課題に対して積極的に学ぼうとする姿勢や、自分の考えをもとうとする児童が増えたことも成果の一つといえるでしょう。自分のタブレットに入力したものがスクリーンに映し出されるため、授業に参加しようという意欲を喚起し、集中力を保つ効果があります。課題解決型、探究型授業がこれからの学力養成にはどうしても必要ですが、ICTはそのための有効なツールといえます。

一方、教員は児童の反応や変化などからICT活用の効果を実感しており、より積極的な活用につながっています。校内研修で繰り返し実践共有されたことで、指導力の向上がみられました。今後、スキル育成型・探究型授業の実現に向けて、研修のさらなる充実による情報教育の質の向上をめざしています。
 
ICT利活用による学力向上が証明されることを期待
―今後の展望についてお聞かせください。
これから大切なのは、具体的に「どの科目のどの単元で、ICTのどのような活用方法が有効であるのか」という教材研究が進み、教材としての位置づけが明確にされていくことです。多忙化する教員にとって、より具体的な活用方法の共有や蓄積は必須といえます。

内灘町では機器環境、ネットワーク環境ともに一定の整備ができたものの、課題もあります。一つは更新時期をむかえ始めたICT機器の再整備、もう一つはこれまで手つかずになっている町内1校の中学校の環境整備です。その早期実現のためには、費用対効果の証明も必要です。21世紀型スキルや情報活用能力の向上に加え、ICT利活用による学力向上の成果が証明されることを期待しています。
 
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