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DIS School Innovation Project 教育長インタビュー
静岡県 静岡市
-2015年3月号-
学力向上とともに思考力、判断力、表現力を育成する
ICT活用の充実をめざして
―静岡県 静岡市―
 
ICT活用のキーワードは「可視化、共有、評価」
―今回のDIS School Innovation Projectに参加されたねらいと成果をお聞かせください。
参加を検討した理由は大きく3つありました。事業のねらいが機器活用能力の育成ではなく、あらゆる教科でのICT利活用による学力向上という点で、本市の教育の情報化の方向性と合致していたこと、また既存のICT環境の先を見据えた授業研究ができること、さらには有識者を含めた産学官協働体制による多様な視点からの示唆を得られるという点です。

実証研究のもっとも大きな成果は、授業でICTが有効に機能する活用場面が明らかになったことです。それを「可視化」「共有」「評価」というキーワードでとらえています。

「可視化」については、タブレット端末による個々の学習を大型モニターなどに表示し共有することで、論点を明確に認識できる利点があります。また「共有」については、個や小集団の学びをクラス全体などで即時共有することで、個々の考えや思考を活発に交流させ、活発な言語活動、思考力や判断力の育成につなげることができます。さらに「評価」については、動画や音声などで児童生徒の取組みを記録し、互いに確認し合うことにより自己評価や相互評価が活発になり、表現力の育成につながります。

ICTを有効に活用するには、授業のどの場面でどのような能力を育成するためにICTのどんなメリットを生かすのか、という指導者の明確な意図・授業デザインの重要性が改めて確認されたことも大きな成果であるととらえています。
 
柔軟な教員研修で、さらなる授業力の向上を
―今後の展望についてお聞かせください。
静岡市内の小中学校130校全てに機器環境やネットワーク環境を整えるのは容易ではありませんが、ICT環境の充実と同時に、ICTを適切に活用できるよう教員の授業力をさらに向上させたいと考えています。そのために重要なのが教員研修です。静岡市の教育センターでは、推薦された教員や受講を希望する教員を対象にした研修など、個別に多様かつ柔軟な研修プログラムの整備を進めています。

今回の実証研究事業の成果を、保護者をはじめとする地域の方々やすでに高い関心を示している議会に対し、広報誌や市のWebサイト、研究発表会などを通じて積極的に情報発信し、ICT教育のさらなる充実につなげたいと考えています。
 
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