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from DIS
月刊ITビジネス情報誌PC-WebzineからDIS関連情報をお届けしています。
 
-2008年11月号-
「DISわぁるど」、改革の成果を更に一段と
座談会 大成功収めた京都展と来年2月の立川展の課題を語る
左/野上義博常務取締役販売推進本部長、真中/奥良文取締役東日本営業本部長、
右/西村幸浩取締役西日本営業本部長
 9月4〜5日、京都市で開かれた「DISわぁるどin京都」は、総展示面積4000平方メートルに100社以上のハードベンダー、ソフトベンダーが出展する大規模なIT総合見本市となった。来場者も目標を上回る3,071人を数え、過去開催された「DISわぁるど」の中では規模、来場者数とも最大となった。ダイワボウ情報システム(DIS)の松本紘和社長は、「各支店やブロックに任せてきた従来の『DISわぁるど』を、平成18年度の新潟展、熊本展から全社挙げて取り組むなど抜本的に改革した。この間の改革の成果が、今回の京都展だ」と分析。その上で、「重要なのは展示会後の対応であって、100余社の出展協力メーカーの皆様へのご恩返しは、当社がいかにたくさん販売できるかどうか。今後も引き続き各地で開催していきたい」と語る。
  ここでは野上義博販売推進本部長、奥良文東日本営業本部長、西村幸浩西日本営業本部長の三氏に、「DISわぁるどin京都」をレビューするとともに、来年2月4〜5日に開催予定の「DISわぁるどin立川」(仮称)をプレビューしていただいた。

規模・来場者とも過去最大に 京都展、出展社からも高い評価
――京都展は2日間とも四六時中、来場者の姿が目立ちましたね。
西村本部長(以下敬称略)●来場者数はDISのパートナー様とゲストを合わせて3,071人で、ここに出展メーカーの皆様とDISグループの社員を加えると4,500人を優に超えたはずです。当初は会場の広さに戸惑いましたが、結果的には展示面積、出展社数とも従来の「DISわぁるど」を一新する規模となりました。来場者を地域別にみると、地元の京都・滋賀地区が21%、京滋以外の関西地区が62%、関西地区以外が17%となっています。大阪を中心とする関西地区全体から万遍なくご来場いただきました。大都市圏でもこのようなIT専門フェアは少なくなっていますので、最先端ITの現状に触れる格好の場となったようです。各支店に任せる従来の運営スタイルから、全社を挙げて支援するという運営スタイルの変革も今回の成功の要因となっています。

野上本部長(以下敬称略)●関西地区を代表するITフェアとなったことで、来場者はもちろんのこと、出展メーカー様からの評価も高かったようです。商談につながるケースも多かったと販売パートナー様からもご好評をいただいています。講演の人気が高かったことも今回の大きな特徴ですね。

西村●確かに今回の講演は大きな反響がありました。特にAcerの王会長の講演は、Acerが日本に本格進出を開始してから初の日本での講演ということもあって注目が集まりました。また東京大学の月尾名誉教授の講演は、今回のフェアのテーマでもあるグリーンITについて地球環境との関わりを良く理解できたと好評でした。講演が期待に応える充実した内容であれば、フェアの魅力は倍増することを実感しました。

奥本部長(以下敬称略)●パートナー様とゲストで3,700人という集客は、営業員の努力の賜物ですね。

西村●各人の努力とともに、営業員それぞれが自信を持てるような「DISわぁるど」になってきたことが大きいように思います。従来から「DISわぁるど」では営業員が努力して集客に努めていたのですが、来ていただいたお客様に本当に満足していただけるかどうかは分からないというのが正直なところでした。しかし今回の「DISわぁるどin京都」では、お客様に対し「来ていただければお客様に必ずプラスになります」と営業員が自信を持って言えるようになりました。これが集客力にもつながったと感じています。

時宜を得たテーマも成功要因 グリーンIT宣言と相乗効果
野上●「動き出したグリーンIT&最新のセキュリティ」というテーマも、なかなか時宜を得たものですね。

西村●今やグリーンITとセキュリティなくして情報ビジネスは成立しません。弊社が今年7月に全国紙に一斉にグリーンIT宣言の広告を出したこともあって、タイミングとしても良かったように思います。セキュリティの重要性はいまさらいうまでもありませんが、その技術は驚くべき速さで進んでいます。グリーンITもセキュリティも、頭の中で理解するのではなく実際に見て触れることが大切ですので、フェアのテーマとしてはピッタリでした。

奥●全体的な印象として各出展社様のブースにそれぞれ工夫があり、バラエティ豊かになったことで見応があったように思います。

西村●各出展社様の創意と工夫によるものですが、弊社としても出展社様の意向に沿った形での展開によって、出展社様の魅力がより正確に来場者に伝わるよう心がけています。ある調査によると、今回は滞在時間が3時間を超えたというお客様が多く、平均2.7時間という報告も聞いています。今後はRFIDなどを活用して、来場者がどのブースにどれだけの時間を費やしたかなど、さまざまな情報展開を目指しています。個人情報に抵触しないことやシステム面での整備その他、まだまだクリアすべき課題は残っていますが。

奥●そうですね。来場者にとって役立つとともに、出展社様にとっても役立つことが「DISわぁるど」の大きな目的ですから。その意味でも、「DISわぁるどin京都」で出展社様から大きな評価をいただいたことは、来年2月の立川、更には平成21年度に計画している福島県の郡山、愛媛県の松山と続く今後の「DISわぁるど」にとっても大きな励みになります。

野上●対出展社様ということでは、今回は販売推進本部のスタッフも数多く会場に配置しました。メーカー様としても自社を担当しているいつもの担当者が会場にいることで、フェアで必要なさまざまなコミュニケーションが潤滑になります。全社的支援体制の一環として、「DISわぁるど」には今後も販売推進本部の支援体制を強化していく方針です。

立川展は地域密着を更に深耕 販売店とのコラボレーション強化
奥●京都の成功は確かに喜ばしいことですが、次回の開催である立川では、地域的にも同様の規模は望めません。首都圏とはいえ、都心部とは異なった市場である立川では規模的にも内容的にも地域密着型に絞り込む必要があります。これをどのように企画し運営するかが当面の課題です。

野上●規模の大小はあっても、来場者と出展者様の双方に満足していただける「DISわぁるど」という基本は同じです。来場者にとっては旬の最新ITに遠慮なく触れる絶好の機会であり、出展社様にとっては自社のアピールポイントを的確に訴えるとともに、販売店様、エンドユーザー様のナマの反応に接することができるまたとない機会です。さらに社内的な事情を加えるなら、社員に対する実践研修という意味でも大きな効果が期待できます。その意味でも、地方での開催こそが「DISわぁるど」の本来の役割であると言えます。

西村●そうですね。「DISわぁるどin京都」の成功についても、規模による効果だけが要因ではありません。結果的には全関西を代表するフェアにはなりましたが、京都という地域を重視した地域密着型フェアというのが基本方針です。あくまで地域に根差す中から普遍性が生じてきたというのが今回の京都展だと思います。

野上●それこそがDISの重要な役割だと思います。地域密着とは地域に埋没することではなく、地域の活性化に貢献することに他なりません。それぞれの地域の特性に応じた商品や最適の組み合わせをITの立場から提案する。それには最新技術が大きな戦力となり、最新技術に新たな地平を開くことも可能です。その突破口として、各地域における「DISわぁるど」は重要です。

三多摩地区は400万人の人口 工業団地や研究機関も多い
奥●「営業員が自信を持って誘える『DISわぁるど』」という意識の変化は大きいと思います。お客様に声をかけて来ていただくという行為は同じでも、自信を持って誘えるか否かで大きな違いが生じます。立川での開催は来年2月の予定ですが、この地域へのDISの更なる密着に「DISわぁるど」が果たす役割は大きいと期待しています。

野上●立川を始めとするいわゆる三多摩地区は、全体で人口にして約400万人、工業団地も多く研究所など先端を求める需要も活発で、なかなか魅力的な市場です。さらに首都圏周辺地域ということで、最新情報への需要も大きく、メーカー情報に強い弊社の特性がモノをいう市場だと思います。

奥●しかしこの三多摩地区では、販売店様がお客様を連れて行けるような場がこれまであまりなく、これが地場販売店様の大きな悩みと聞いています。このような声に応えて開催する「DISわぁるどin立川」には、今から大きな期待が寄せられています。地場の販売店様にとっては、エンドユーザー様との結び付きを強化する絶好の機会となります。もちろんご出展いただくメーカー様にも、エンドユーザー様のナマの声を聞き、また地域販売に携わる販売店様のトップや営業マンと親しく接することが可能です。まさに地域密着を標榜し、メーカー様、販売店様、エンドユーザー様をそれぞれ橋渡しするDISの役割が確実に果たせる場としたいです。

Web版「わぁるど」を検討 全国津々浦々に24時間発信
西村●展示や講演、セミナーなど以外にインターネットを活用した新たな企画も考えていく必要がありますね。

奥●出展メーカー様へのライブ取材を動画配信するなどさまざまな企画が考えられます。地域限定の「DISわぁるど」ではあっても、全国にネット動画を配信すれば新たな需要が喚起されます。一般のメディアに頼るのではなくDISが発信することで、TV放映とは違った独自性を発揮できます。例えば、九州の販売店様が立川のフェアを見ることなど通常では考え難いのですが、これが可能になるとまるで違った需要が生じてくるかも知れません。地場のメーカー・販売店様の商材やソリューションが目に留まり、見る人によっては関連があるかもしれないのです。一部エディケーションやDISセレクションなどオンデマンドでの配信はスタートしています。そのような中で、できれば立川展を機にネットを駆使した情報コンテンツの発信も実現させたいですね。

野上●そうですね。いま九州と三多摩という地域が例に上がりましたが、さまざまな土地で地域密着している当社ならではの企画がさまざまに考えられます。「DISわぁるど」もその一つですが、これを一地域の単なるフェアとして終わらせるのは惜しいし、またそうしないだけの力がDISグループにはあると思います。これをどのように展開するのか、今後の大きな課題でしょう。

――ありがとうございました。立川展が京都展とはまた違った形で成功をおさめるよう期待しております。

次回DISわぁるど東京都立川市にて開催!
会期 2009年2月4日(水)・5日(木)
会場 パレスホテル立川
 
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