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PC-Webzine "from DIS" (2022年)

2022年02月号

PARTNER TOUR フォントで企業のブランドイメージを統一「TypeSquare」

モリサワは、1948年の設立以来、一貫して「文字」の研究・開発を行ってきたフォントメーカーだ。さまざまなニーズに応えた魅力ある書体を、「今」に適したかたちでユーザーに届けるため、これまで多くの書体を開発してきた。近年は印刷、出版分野以外のメディアでも数多く使われてきている。企業が紙媒体だけでなく、Web媒体でもブランディングに注力している中、その流れに対応できるのがWebフォントサービス「TypeSquare」だ。

フォントで他社との差別化を図る

フォントメーカーとして印刷・デザイン業界では定番ツールとなったモリサワフォントの起源は、写真植字機という文字組版機械製造メーカーから始まる。写真植字機とはガラス文字盤の文字を写真技術で一文字ずつ撮影し、文字を並べていく機械だ。レンズ倍率を変えることで文字サイズを変更でき、活版印刷の流れを変えた技術であった。写真植字機の時代より、オリジナルの文字盤(書体)を次々と製造。この流れはデジタルフォントにも継承され、現在では1,500書体を超えるフォントを提供している。そんな同社の製品ラインアップのうち、 Webサイトで利用できるWebフォントサービス「TypeSquare」の需要が増加している。 

「企業や製品のロゴマークを“顔”だとしたら、文字を使う文章は“声”と言えます。文字は用いられるフォントによって、その印象が大きく異なります。多くの企業が運用するWebサイト上の文章も、フォントが変わることでそのイメージが大きく変わります。Webサイト上で表示されるフォントは、競合他社と差別化するという意味でも重要です」と語るのは、モリサワ グローバル統括部 フォントソリューション課 係長 吉野 誠氏だ。

TypeSquare最大の特長は、Webサイト制作者側で指定したフォントが、閲覧者側のPCに搭載されていなくても、フォントを自動で読み込んで表示させることができる点にある。PCだけでなく、スマートフォンやタブレットなど、端末に入っているフォントが異なっても同じフォントが表示できるようになり、ブランドのイメージを統一させることにつながる。また、利用できるフォントの種類が多い点も魅力だ。一般的な明朝体やゴシック体だけでなく、デザイン書体、装飾書体、中国語やハングルなどの多言語書体など1,000種類以上に対応する。特徴のあるフォントを使って表現するために画像データの見出しを用意する場合があるが、Webフォントを使えばテキストデータとして扱われるため、Webサイトの検索の精度を高められるほか、テキストの音声読み上げ機能やWebサイトの自動翻訳機能と連携させても、正確な音声で読み上げたり、翻訳したりすることが可能だ。「紙のカタログなどで使用している同じ書体をWebサイトでも利用できるため、企業のWebサイト構築、販売、広告戦略にとても有効です」(吉野氏)

UDフォントで読み間違いを減らす

同社はより多くの人にとって読みやすいように工夫されたフォント「ユニバーサルデザインフォント」(以下、UDフォント)も提供している。文字の形を工夫してデザインすることで、認識しやすいフォントとなっている。例えば、「3」と「8」は形が似ていて読み間違いやすい。似たような文字の形をはっきりと区別できるようにデザインされているため、UDフォントを使うことで文章がより伝わりやすくなる。営業部門 部門長 園田 晋氏は「自治体でもUDフォントを積極的に利用する動きが広がっています。読みやすい文書を提示するといった住民の方への配慮はもちろん、組織全体として書類の統一感を持たせる役割も同時に担っています。今後は、こうしたフォントによる組織のブランド力向上と、イメージ統一に、TypeSquareやUDフォントで貢献していきたいと考えています」と展望を語った。

  • 営業部門 部門長
    園田 晋 氏

  • グローバル統括部
    フォントソリューション課 係長
    吉野 誠 氏

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