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PC-Webzine "from DIS" (2018年)

2018年07月号

PARTNER TOUR バス情報のオープンデータ化を実現した「やまなしバスコンシェルジュ」

バスロケーションシステム「やまなしバスコンシェルジュ」で県下の全路線バス情報をカバーする山梨県は、昨年4月には甲府駅前にバスの運行状況や接近情報をリアルタイムに表示するデジタルサイネージシステムを設置、さらに今年からバス情報のオープンデータ化を実現してコミュニティバスを含むすべてのバス情報をカバーするなど全国に先駆けた取り組みで知られています。開発元である株式会社YSK e-comに、これまでの取り組みと活用効果をお聞きしました。

まず「やまなしバスコンシェルジュ」をご紹介下さい。

左:執行役員 営業統括本部
  本部長 三井 信三 氏
中:民需システム事業本部
  第一ソリューション部エキスパート 花田 隆貴 氏
右:民需システム事業本部
  第一ソリューション部リーダー 向山 友規 氏

三井氏(以下敬称略) 山梨大学工学部の豊木教授によるバスロケーションシステムの実証実験からスタートしたもので、弊社がソフト開発を担当することになりました。そして2010年に「やまなしバスコンシェルジュ」として実用化、県下すべての路線バスのリアルタイム情報をカバーする全国でも初のシステムとして県民の皆様に親しまれています。実用化当初は携帯電話での利用が多かったのですが、最近はスマートフォンでの利用が圧倒的多数を占めています。

では「バスロケーションデジタルサイネージシステム」について。

向山氏(以下敬称略) 「やまなしバスコンシェルジュ」をベースとしたサイネージシステムで、時刻表情報や路線情報に加えて、GPSとBeacon端末による発信情報の組み合わせによってバス接近情報も表示することが特徴です。GPSについては、準天頂衛星「みちびき」による補完で精度が大幅に高まっていることは事実ですが、高いビルの近くなどでは反射などの影響もあって必ずしも精度は安定しません。また準天頂衛星信号を受信するにはすでにバスに搭載されているGPS受信モジュールを最新のものに取り換える必要があり、これをすべてのバスに実施するとなるとコストも嵩みます。そこで最も現実的な対応としてGPSとBeacon端末との組み合わせを選択しました。甲府駅バスターミナル周辺にGPS情報が入った場合、サイネージには「まもなく」と表示、バスに搭載したBeaconが発するBLEをバスロケーションシステムが受信するとサイネージには「到着」と表示されます。当該バスのBeaconからのBLEを受信しなくなると自動的に消し込みが行われます。利用者はこのサイネージを見てバスターミナルにバスが到着するまでの運行状況をリアルタイムに把握できます。表示は日本語、英語、韓国語、中国語(繁体字/簡体字)に対応しています。

オープンデータ化の目的および効果をお聞かせ下さい。

花田氏(以下敬称略) バス路線情報は広く利用されることで価値が高まる公共の情報資産ですので、誰もが自由に二次利用できる共通形式で公開することでさらにその利用価値は高まります。そこで「やまなしバスコンシェルジュ」では、保有するバス路線や停留所の位置情報、運行時刻および料金等すべてのバスデータを、世界標準フォーマットの一つであるGTFS形式で2017年2月から公開を開始しました。データをGTFSで公開することで、山梨県が初めての旅行者でも、スマートフォンにもともとインストールしている使い慣れた地図情報ソフトなどで山梨県のバス路線や時刻表をいつでも自由に見ることができます。またバスを運営する事業者や自治体にとっては、オープンデータ化することで、自社情報の公開に関わる煩わしさから解放され、常に最新の情報を提供することができるようになります。また路線バス以外のコミュニティバス情報などの収集も可能になり、地域限定情報までを網羅した完璧なバス情報が完成します。利用者側、事業者側の双方にメリットを与える交通情報のオープンデータ化は世界的な流れとなっています。

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