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PC-Webzine "from DIS" (2018年以前)

2017年03月号

PARTNER TOUR 日本の農業を変える「みどりクラウド」

IoTプラットフォームなど新規分野への積極展開を進めるセラクは、長年蓄積した技術ノウハウをベースに、IT化が遅れている農業にターゲットを絞ったIoTクラウドサービス「みどりクラウド」をスタート、全国の農家から大きな反響を呼んでいます。その概要と反響について、みどりクラウド事業部長にお聞きしました。

まず農業ITに取り組まれたきっかけをお聞かせ下さい。

みどりクラウド事業部事業部長

弊社はITインフラ、スマートソリューション、Webマーケティングを3本柱として事業展開しています。スマホアプリの開発やWeb、ITインフラ、組み込み等の技術・ノウハウが豊富なことから、これらを活かして社会の問題を解決していく新規事業へのチャレンジを模索し、スマートテクノロジーを活用したプロダクトやサービス開発に取り組んできました。その中で日本の農業の課題を解決すべく、社会のニーズや技術トレンドを踏まえて開発したのが「みどりクラウド」です。クラウドが普及しIoTが現実のものとなるに及んで、これらを活用することで地域の代表的な一次産業である農業の活性化を進めることができると判断しました。

「みどりクラウド」開発の経緯を。

参考になったのがオランダです。オランダの国土面積は日本の九州とほぼ同じにもかかわらず、世界第2位の農産物輸出国となっています。これは農業のIT化を推進して生産性を高めた結果ですが、ではオランダのIT農業を日本に持ち込めば良いかと言うとそうではありません。国土が平坦なオランダと山間部が多い日本とでは農地環境が違うし気候も違います。さらに高齢化が進む日本の農家事情も考慮する必要があります。そこで日本の農業環境に見合った独自サービス「みどりクラウド」を開発しました。最大のポイントは、必要な機能を絞り込むことで低コストで誰もが使いやすい操作性を実現したことです。

では「みどりクラウド」の具体的な内容をご紹介下さい。

ハウス(温室)の状況を遠隔地からいつでも自由に把握できるモニタリングシステムです。導入コストが低く、電源を入れるだけですぐに使え、操作は簡単、既存設備に手軽に導入できます。「みどりクラウド」サービスの中心となるのが、各種センサーを統合したセンサーモジュール「みどりボックス」です。「みどりボックス」には、温度(気温、土壌温度)、湿度、日射量、CO2濃度、土壌水分量などを計測するためのセンサーと、カメラが備わっています。2分間隔で自動的に計測とカメラ撮影を行い、インターネット上のクラウドシステムにデータを送信します。送信したデータは、PC、タブレット、スマートフォン、携帯電話などからいつでも確認できるので、遠隔地からのモニタリングが可能です。センサーの計測値にあらかじめ閾値を設定しておくことで、温度や土壌水分量その他が数値の範囲外になった場合には警報を発して通知することもできます。さらに今年1月から新たに追加した「みどりボックスPRO」では、防水・防塵機能を強化し、接続できるセンサー数を増加するなど、これまでのビニルハウス内での使用だけでなく、稲作や畑作などの露地栽培にも対応しています。

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