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DIS School Innovation Project 教育長インタビュー
広島県 竹原市
-2015年9月号-
広島県竹原市
ICT活用を通して、児童・生徒の学力向上と教員の授業力の向上を実現する授業デザイン
 
学力向上と授業力向上を実現する授業デザインの重要性
―DIS School Innovation Project に参画された理由と成果は何ですか。
平成21年度に文部科学省「電子黒板を活用した教育に関する調査研究事業」に参画したことをきっかけに、ICT活用教育の推進が本格的にスタートしました。この事業により、ICTを活用した授業は、児童・生徒の学習への興味・関心を大いに高めるものであることがわかりましたし、子どもたちの反応により、教員のICT活用意欲の向上にもつながりました。この事業は電子黒板の活用が主でしたので、タブレットPCと電子黒板と連携した授業を行うことで得られる効果を検証したいと思い「DIS School Innovation Project」に参画しました。

今回のプロジェクトの成果は、主に以下の2点です。

一つ目は、「学力の向上」です。広島県が実施する「基礎・基本」定着状況調査で、このプロジェクトの実証研究校の得点率が向上するという結果を得ました。ICTがすべての効果であるとは言い切れませんが、大きな要因であるととらえています。ただし、ICTを取り入れたから成果が出たのではなく、活用場面を「授業の導入」「児童・生徒に学習への見通しをもたせる」「思考を可視化する(表現)」「適用問題に取り組ませる」とし、活用目的を意識した授業デザインによるものです。これにより、児童・生徒の学習課題への興味・関心を高め、理解度のみならず、思考力、表現力の向上につながったと考えています。

二つ目は、「教員の授業力の向上」です。活用目的と活用場面を明確にし、わかる授業の創造に向けて教員は何度も授業改善を繰り返しました。これにより教員自身の資質が向上したと考えています。
 
研修の充実で教員の情報活用能力の向上
―今後の展望についてお聞かせください。
School Innovation Project での成果を全市に広げ、すべての教員がICTを効果的に活用した授業を展開できるようにしたいと考えています。とはいえ、教員の情報活用能力には格差があり、また、他市からの人事異動や初任者採用による学校格差が発生することもわかっています。課題の解決に向けて、現在、リーダー研修や校内研修の充実を通して、教員同士が教え合い、支え合えるようにしています。お互いの経験やスキルの共有が、ICT活用以外の学習指導にもよい影響を及ぼし、ひいては竹原市の教育の質の向上につながると考えています。
 
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