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from DIS
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-2014年6月号-
カスペルスキーが日本のアンチウイルス市場を変える
西日本営業所 開設セミナーを開催
 
カスペルスキーは西日本市場における営業の新たな拠点として「西日本営業所」を今年4月に開設、その開設記念セミナーを4月23日に大阪市内のホテルで開催した。「カスペルスキー」がアンチウイルスソフトとして世界市場で屈指の存在である理由が解き明かされるとともに、日本市場で更なる飛躍を遂げるための戦略が発表されるなど、今後のITビジネスに大きな期待を抱かせるセミナーとなった。
 
本気でコンピュータ・ウイルスを世の中から撲滅する
今回の開設記念セミナーは、関西を中心とする西日本地区の販売店を主力対象に開催されたもので、セミナーに参加した販売店の反響が注目されるところだ。カスペルスキーという名前は知りながらも日本市場での今後の展開を知りたいという販売店の目に今回のセミナーはどのように映ったのか。ダイワボウ情報システムの幹部の声が、多くの販売店の意見を集約しているように見える。

「先端のアンチウイルスソフトとして世界にその名を知られるカスペルスキーは、最先端の技術力と高い顧客満足度をベースに世界市場でシェアを拡大しています。このカスペルスキーの生みの親であるユージン・カスペルスキー氏は情報セキュリティ分野におけるエキスパートとして世界に知られていますが、実際にお会いすると『コンピュータ・ウイルスを世の中から撲滅するのだ』と本気で考えていると強く感じます。この強い信念に裏打ちされたカスペルスキーの評価はさらに高まっており、世界市場で大きな信頼とシェアを勝ち得ているのは当然と思われます。しかし日本市場では後発ということもあって世界市場に比較するとまだ小さなシェアに過ぎません。つまり日本市場においてカスペルスキーはこれから飛躍的な伸びが見込めるということに他ならず、販売側にとっても魅力的な商品であることは間違いありません。今回の西日本営業所の開設を期にカスペルスキーが日本市場で更なる飛躍を遂げることはまず間違いのないところで、そのために我々もより一層の努力を続ける所存です」(懇親会におけるダイワボウ情報システムの専務取締役・安永達哉氏による乾杯の挨拶)
 
川合林太郎氏   嵯峨野充氏
株式会社カスペルスキー
代表取締役社長 川合林太郎氏
  執行役員法人営業本部長
嵯峨野充氏
前嶋昇氏   安永達哉氏
西日本営業所長 兼 法人営業部パートナー
営業部部長 前嶋昇氏
  ダイワボウ情報システム株式会社 
専務取締役 安永達哉氏
 
インターポールでも活躍するカスペルスキー
第一部のセミナーでは、まずカスペルスキーの川合林太郎社長が開会の挨拶に続いてカスペルスキー社の概要を紹介した。

コンピュータウィルス・アナリストとして世界に知られるユージン・カスペルスキー氏が1997年に設立したKasperskyLabは現在も非上場の企業として活動している。非上場つまり株主を持たないということには、刻一刻と変化する社会状況の中で邪念なく常に最も有効なセキュリティ環境の提供に専念できるというメリットがある。本社の所在地であるロシアをはじめ英国、フランス、ドイツ、オランダ、日本、中国、韓国、米国など世界31カ国に事業所を持つ。現時点で約3,000名の社員中約1/3が研究開発要員によって占められており、ことアンチウイルス技術については世界の最先端を走り続けている。

カスペルスキー社の技術力については数々の客観的な評価がこれを裏付けている。アンチウイルスソフトの国際的な第三者評価機関では毎年79種類に及ぶテストを実施しているが、カスペルスキーはこのすべてのテストに参加している。アンチウイルス技術には各ベンダーごとにそれぞれ得手不得手の分野があり、不得手な分野のテストには参加しないベンダーも少なくない中、カスペルスキーはどのような結果が出ようともすべてのテストに参加することを基本としている。2013年のテスト結果では、79分野中41分野でカスペルスキーがトップ評価を得た。3位以内の評価ということなら全分野の77%に及ぶ。これは自慢ではなく、客観的な評価数値としてユーザーの判断材料の一つになるということだ。

またプロダクトの開発・販売・サービスという主力ビジネス以外に、ITセキュリティに関するさまざまな社会的任務を遂行していることもカスペルスキーの特徴だ。インターポール(国際刑事警察機構)はサイバー攻撃に対する組織としてインターポール国際革新施設(IGCI)を今年秋にシンガポールに設立するが、これにカスペルスキーがさまざまな支援を行っている。サイバー攻撃への対処には不慣れな国家が多い中、カスペルスキーが果たす役割は大きい。国境に関係なく危害を加えるサイバー攻撃に対処するには専門企業による技術やノウハウが不可欠であり、これに対して積極的な支援を行うこともカスペルスキーの重要な役割と考えている。

執行役員法人営業本部長・嵯峨野充氏は「西日本営業所開設にあたって」と題して次のように述べた。

日本の企業の本拠所在地を見た場合、東日本:西日本=60:40という比率だ。ところがカスペルスキー法人営業部の売上比率を見ると、東日本:西日本=80:20となっており、本拠所在比率と比較すると西日本の売上比率はかなり小さい。この売上格差を解消するためには、当該地域に営業拠点を置くことがまず先決と考えている。

営業拠点の設置が売上に直結するか否かについては、昨年4月に設置した九州営業所の例を見ると明らかだ。九州営業所を設置する前と比較すると、営業所設置後の九州地区におけるカスペルスキー売上は10倍を超えるという驚異的な伸び率を見せ、「営業所を作れば、注文が来る」という事実を思い知った。九州営業所の事例を西日本に適用するなら、東日本市場で伸び続けながらも西日本市場での伸びはそれをさらに上回り、今年度末には東日本:西日本=50:50という売上比率となる。

関西地区ではすでに、Tigers-net.comなる阪神タイガースのファンサイトでカスペルスキーが身近な存在として親しまれるなど、これまでの地道な営業活動の効果が出始めている。西日本営業所の開設によって今までの努力が一気に花開くと期待している。周知のようにカスペルスキーのコーポレートカラーは緑であり、緑にちなんだ「日本緑化計画」を、西日本地域(東海、中京、関西、中国、四国)でも推進する。
 
顔の見える営業を徹底する
西日本営業所長を兼任する法人営業部パートナー営業部・前嶋昇部長は「西日本に賭ける想い」を熱く語った。

昨年11月に大阪で開催したパートナーカンファレンスにおいて、大阪に営業所を開設することを発表したところ、販売店様から大きな反響を得た。カスペルスキーが進める「日本緑化計画」では、2014年はまず「種まき」をすることで販売店様から「信頼のおけるベンダー」であると認められることを目指す。
翌2015年には「刈取り」を行い、エンドユーザーにとっては「安心、安全かつ信頼できるベストブランド」として、販売店様にとっては「パートナーシップを組みたい一番の会社」として認められることを目指し、西日本市場において高いブランド認知と市場シェア獲得を目指す。

営業活動においては「顔の見える営業」を徹底する。カスペルスキーの特長を簡潔明瞭に伝えることを旨として、パートナーリクルーティングを積極的に行い、パートナー様とのさらなる関係強化を図る。商談においてはカスペルスキー営業員が同行するなどパートナー様の営業活動を全面的に支援する。また問い合わせや評価版申込、イベント対応などでコンタクトのあったエンドユーザーに対する直接営業を積極的に行う。さらにパートナー様主催のイベントなどには積極的に出展し、セミナー講演も積極的に行いながらブランドの周知徹底を図る。

最近の西日本における成果としては、製薬会社に6千ライセンス、建設デベロッパーに7千ライセンス、出版社に4千ライセンスなど、大手企業へのカスペルスキーの浸透が目立っている。ちなみにこれらのユーザー企業がカスペルスキーを選択した要因としては、「システムのパフォーマンスを落とすことなくセキュリティレベルを向上できる」(製薬)、「サポートの充実とコストパフォーマンスの高さ」(デベロッパー)、「セキュリティ向上に必要な機能を標準で実装している」(出版)などが指摘されている。

最後に前嶋氏はカスペルスキーの強みについて、「実証された技術と保護性能、日本への投資および裁量権、販売の自由度、サポートの柔軟性、多様な社員およびパートナー」の4点を上げ、パートナー企業にとって楽しくやりがいのあるビジネスとして推進する事を約束した。
 
 
※法人向けエンドポイントセキュリティスイート製品:
単一のコンソールで集中管理できる複数のエンドポイントセキュリティツールが含まれたパッケージ製品(アンチマルウェア、デスクトップファイアウォール、ホスト侵入防止機能。追加機能として、アプリケーションコントロール、アンチスパム、暗号化、デバイスコントロール、パッチ適用、ネットワークアクセスも含まれる。
 
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