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from DIS
月刊ITビジネス情報誌PC-WebzineからDIS関連情報をお届けしています。
 
-2008年6月号-
「VISION 2010」スタート
2010年度連結売上高5000億円、連結ROE8%以上達成へ
インタビュー : ダイワボウ情報システム株式会社 取締役社長 松本紘和
ダイワボウ情報システム(DIS、松本紘和社長)はこのほど、大阪市内のホテルで第1回支店長会議を開いた。冒頭松本社長は、厳しい環境下にもかかわらず同社が08年度3月期決算で増収大幅増益を計上できたのは、エンドユーザーの要望に応える適品をタイムリーに販売することができたためと分析。その上で、@中期経営計画「VISION 2010」に基づいた2010年度目標の連結売上高5000億円、連結ROE8%以上達成に向けて好スタートを切る、A「グリーンIT」企業を標榜しエコ商材の普及に傾注する―などの08年度施策を発表した。本誌の取材に対し、松本社長は今期施策などについて次の通り語った。
支店長会議で発表する松本社長

売り難しい商材を拡販、今期重点カテゴリーで1000億円に挑戦
―08年度3月期決算の特徴をご説明下さい。
松本社長(以下敬称略)●単体で前年実績比3.6%の増収となりましたが、増収のほとんどを下期で達成しました。営業本部別では広域・特販部門の伸びが目立ちましたが、コンシューマ部門も商流の変更で前年比では減収となったものの、目標数値は達成しました。利益面では各本部とも前年実績を上回り、営業利益は前年実績比114%(単体)を計上できました。パソコンを始めとしたIT関連商品の単価下落が続く中で、今回のように増益を確保できたのは、エンドユーザーさんのニーズにマッチした商品、つまり安直には売れない“売り難しい”商品を販売することができた成果といえます。
 
―販売重点施策の取り組みが成功したということでしょうか
松本●そうです。まずパソコンの「オーバー・ザ・ミリオン」は1,219,000台で、目標を39,000台、前年実績を83,000台それぞれ上回りました。この勢いで今年は128万台に挑戦します。「チャレンジ・サーバー」も69,000台で目標比5,000台超、実績比13,000台超で、今年は71,500台を目指します。
また「重点ビジネスカテゴリー」は836億円で計画比若干の未達となりましたが、前年実績比では24%・162億円拡大しました。今期は1,000億円の大台を目指します。
 
シスコCCNA454人が取得
―重点ビジネスカテゴリーのうち、シスコビジネスはいかがでしたか。
松本●シスコ関係の売上げは前年実績比3.2倍と大きく伸びました。しかもCCNA取得者が3月末現在で454人を数えるなど、大きな成果を上げています。業界専門紙のBCNに全取得者の顔写真を掲載しましたが、これだけの取得者を抱えたことなどもあって、色々なところからお話が来るようになっています。今後一段の飛躍を目指して、4月1日付でシスコ事業部を販売推進本部から営業本部長直下の組織に独立させました。
 
―物流コストの低減も重要課題として上げられていましたが、いかがでしょう。
松本●ご指摘の通り、ローコストオペレーションの推進策として販売管理費、物流費の低減に取り組んでいます。このうち物流費対売上高比率は下期1.19%(前々年同期1.20%)、通期でも1.22%(前々年通期1.24%)と着実に成果が出ています。今期は通期で1.21%を目指しますが、できれば1.20%を達成したいと考えています。この結果、08年3月期は増収増益を計上することができました。
ただ従来とは異なる動きが顕在化しています。これまで当社は期末3月に一気呵成に売上げを拡大する傾向にありましたが、今回はかなり様相が違った。3月一極集中傾向は今後沈静化し、むしろこのような流れが常態化するとみています。それだけに月次、更には四半期ごとの小さな成功の積み重ねを重視することがますます重要で、自ら立てた計画の着実な履行とローコストオペレーションを両輪とした取り組みが、求められるようになっています。
 
大阪市内で開かれたDIS支店長会議
 
「グリーンIT」キャンペーンに全力
―今期の重要施策をお聞かせ下さい。
松本●今期の重点施策は何といっても「VISION 2010」のスタートダッシュです。売上高対前年比108%以上を目指します。第2は「グリーンITキャンペーン」で、ITを駆使した成長戦略と環境配慮型社会を両立させる「グリーンIT」の実現が、焦眉の急となっています。インテルさんからも当社に対し、強いコラボレーションの呼びかけが寄せられています。新年度にあたり各メーカーさんを訪問しましたが、ほとんどのメーカーさんがグリーンITに焦点を当てた取り組みを計画されています。確かに普通の商品と比べればエコ商品は若干高価になるかもしれませんが、各メーカーさんのエコ商品を拡販することは当社の社会的使命であり、また確実に増収益に繋がります。「エコロジーとエコノミーの融合」そのものです。7月には北海道で洞爺湖サミットが開かれますが、この流れに遅れることなく販売推進本部が推奨商品を準備して、第2四半期から一気にスパートをかけます。第3は業務効率の向上で、裏返せば「生産性の向上」ということになります。そして第4は、引き続き「DISわぁるど」や各種セミナーを成功させます。
 
―あらためて「VISION 2010」について伺います。
松本●創業30周年(2011年)に向け、中期経営計画最終年度にあたる2010年度に連結売上高5000億円、連結ROE8%以上達成を目標にしています。今後、厳しい状況は続くかもしれませんが、シスコビジネスに代表されるように確実に土台はできつつあります。先輩諸氏が築いてくれた全国の拠点網を生かし、全社員が着実にスキルアップしていけば、必ず成果は出てくると信じています。
 
楽しく明るい職場を
―支店長会議では、楽しく明るい職場作りなども強調されていましたね。
松本●社長就任時から訴えています「強く・明るく・正しく」の中で、「明るく」が本当に輝くためには、楽しくやることが不可欠といえます。今年の入社式でも話しましたが、関係会社を含めDISには2000人近くの社員が働いており、色々な人がいます。気の合う人もいるがそうでない人もいる。クセのある人、趣味が合わない人等々、実に多彩な人で構成されています。そういった中で各社員は10時間近く拘束されています。それだけに支店長が先頭になって社員との対話を心がけ、楽しく明るい職場を醸成していくことが重要だと説明しました。
 
■ダイワボウ情報システム 2008年3月期の連結業績
 
■ダイワボウ情報システム 2008年3月期の単体業績
 
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